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右のようなカラーチャートがある白黒のアトムやワンダースリーでは中間色の5色とホワイト ブラック の7色であった。これが曲者で、7色しかないのに 途中から誰が始めたか影を付け出した。その影は原則として1段落とし、そうこうしているうちに、隣同士が同じになってしまう。違いをつけなければメリハリが無くなる。やっと色指定が終わり試作を作ると決まって色がおかしくなる。配色に無理が出てしまう。もう1度作り直す。メイン以外のキャラクターの色指定は重要ではないと言うことで、私も色指定をしたが、ゲストキャラクターが多いと、ほかの仕事が出来なくなるなど、苦労した。 |
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作画班で原画、動画そして作画監督のチェックを受けると、仕上げにまわします。進行は、カット表を作って、原画の進行状態、動画の進み具合を、カット表にチェックすることで、常に把握しておりました。
動画が上がってくると、色指定を書き込みます。Wー3ではトレスのチーフか演出助手が、そして外注出しの色指定は、進行がやりました。それは、色指定をしてもらう、時間が、待てない状態が、多かったからでした。
進行は、ほかのパートの仕事も覚えておく、必要が、ありました。
このページでは、プッコを例にして説明します。
動画の上にセルを重ねてトレスの人が、ペンと墨で線画を描きます。
この時プッコの頭の部分に、2号トレスと有りますので、この部分は、2号の絵の具で指定の所に、トレス線を書きます。
ワンダースリーの進行の時良く墨を摺らされました。墨汁では良く、書けないらしく、それぞれの人が、自分なりの方法で、墨を摺りました。とっておけないので毎日のように摺っていました。
人間が書くのでキャラクターの感じがトレスの人によって違ってしまいます。
作画に人から、あの人にトレスして貰ってくれと言う指定も受けたりしました。
原画家は、緑の鉛筆で、ラフに、下書きしておいて、鉛筆で、清書します。線が繋がっていないと彩色が、出来ません。いい加減な絵を画く、原画かがいても上手な、トレス家が書くと、手塚先生の絵になってしまう、という、トレスの人もいました。 |
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ワンダースリーの時はモノクロだったので、試用していた絵の具は5種類と、ホワイトとブラックの合わせて7色でした。
トレスから上がると彩色の人にまわします。人手が足りなくて外注さんにもだします、どの人に出か、1枚いくらか、いつまでに上げて貰うか、金額、スケジュール、それらも進行の役目でした、かなり遠い外注さんもあって1日平均150Km以上走ったものです。
彩色は裏から塗ります
例としてまず2号の指定の有るところに、2号の絵の具で色を塗ります。
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塗り絵感覚なので女性の内職的な人達が代表者を中心にして集まった外注さんが多かったです。
ただ有る程度技術がないと、トレス線からはみ出したり、それを筆の反対側を削っておいたもので削って修正しますが、セルにきずをつけてしまわれると、トレスからやり直す羽目になります。
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その傷を発見できずラッシュ試写のときにハレーションが起きているのを発見したりすると、リテークの作業が増えて大変なめに会います。
後に虫プロでは仕上げ検査なる責任者を置くことになりますが、ワンダースリーの頃は撮影だしのときにセル傷などもチェックしました。
ココでは1号の絵の具を入れます。 |
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余談ですが当時の虫プロの仕上げには美人ばかりいると業界では評判になりました。でも年上の人ばかりでしたし世間をまだよく知らない私にとって、大人の会話には、ついて行けず赤くなってそっと逃げ出しました。
ブラックとホワイトそして残った羽の先5号を塗れば全て塗りおわりです。
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小学校中学校と浦和の学校では標準語の徹底した教育をうけました。ために昔からあった方言を全くしゃべれなくなってしまった私は当時かなりきれいな標準語をしゃべっていました。そんな私をおもしろがってかわいがって貰い皆から大変良く面倒をみてもらいました。(仕事上の)
乾くのをまって塗り残しやはみ出し、絵の具の跳ねなどないか、良く検査して完成。
裏返せば(こちらが表側)たいへんきれいな絵の出来上がりです。 |