ふしぎなメルモ
ふしぎなメルモ
1971年の6月に手塚治虫が樺祉vロダクションの社長を辞任する。それを受けて私も、6月で虫プロを辞職 代休と有給が400日ぐらいあったので、しばらく代休を取らせて欲しいと申し込むが、経理からそれは許して欲しいとの要請があり、6月末で辞職、代休の権利を放棄する事で、手塚プロへ移ることの、承諾を得る。
アポロの歌の準備に入るが、その間に、ヤマハのPR映画 南へ行ったミースケの制作をした。
アポロの歌
1970年 4月26日-1970年11月22日  「週刊少年キング」(少年画報社)に連載
   主人公の昭吾や 渡 ひろみ (メルモではメルモのお母さん) は当時手塚先生のマネージメント(後にひろみプロ)をしていた、平田昭吾さん、や斉藤ひろみさんの名前から取った、        手塚先生は近くにいる人の名前をよく使った。

虫プロ商事 営業の 西崎 弘文(西崎 義展)が大阪朝日放送(ABC)で2クールの放送を決めてくる。
昭和46年9月虫プロ商事からCOMの別冊として発売される
アポロの歌のパイロットフィルム
2021年 「アポロの歌」企画50周年を記念して Nightcore Apolloを作ってみました。
https://youtu.be/pQZ6ZcwKoCI

アポロの歌は対象年齢が高いので漫画映画用に年齢層を下げることにして昨年の9月から小学一年生に連載中のママァちゃんを対象年齢を引き上げて制作する事とした。
ママァちゃんは、版権問題で、ママァちゃんの商標が登録されていて使えず、マネージャーの手塚卓さんや平田のポンさんが調べたが、良い名前はすべて登録されていた。苦肉の策として、横文字を検討する事になる。
メルモ
手塚 治虫自宅昔の社長室で
手塚プロ社長 島方 道年  虫プロ商事 西崎 弘文   虫プロ商事COM編集長 石井 文男   
手塚 卓  平田ポンさん  小学館の編集者        下崎 闊 などで相談
2日目 おのおのが考えてきた題名を出して検討、変身のメタモルフォーゼからメルモが候補に挙がる。
メルモが登録できる事を確認して、題名が ふしぎなメルモに決定する。 
雑誌掲載の履歴

やけっぱちのマリア
 1970年 4月15日-1970年11月16日 「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)連載
       8月27日には福岡県児童福祉審議会が「やけっぱちのマリア」掲載の 
                  『週刊少年チャンピオン』8月24日号を有害図書に指定
この「やけっぱちのマリア」は性教育をテーマにして書いた青春ものであります。
 性教育マンガと聞くと、一般に大人のかたたちは、渋い顔をなさいますが、現代の子供の感覚において、決していかがわしいものではないと思います。
 先ごろ、この作品「やけっぱちのマリア」が、子供に対して行き過ぎではないかと言う事で、問題になりましたが、いまの読者は、もっと性の問題について、率直でおおらかですから、安心して書き続けました。手塚治虫

アポロの歌
1970/ 4/26 日
1970/11/22 日 週刊少年キング 少年画報社 連載


ママァちゃん
1970/9 1971/3 小学一年生 小学館 連載
ママァちゃん
1971/4 1971/9 小学一年生 小学館 連載
ふしぎなメルモ
1971/10 1972/3 小学一年生 小学館 連載
ママァちゃん
1971/5 1971/9 よいこ 小学館 連載
ふしぎなメルモ
1971/10 1972/3 よいこ 小学館 連載


1970年 9月  ママァちゃん第1話 小学一年生

1970年10月  ママァちゃん第2話 小学一年生

1970年11月  ママァちゃん花嫁さんの巻  小学一年生
悪質な暴走運転手をこらしめようと、ママァちゃんは大人の女性に変身し、運転手の男をひっぱたいた。ところがその男は強い女性が好きだったため、ママァちゃんにひと目ぼれをして、結婚してくれとしつこく迫る。困ったママァちゃんは一計を案じ、結婚をする代わりにと言って、男にひとつの条件を出した。

1970年12月   ママァちゃん運動会の巻   小学一年生
運動会で、ママァちゃんの応援に来てくれるはずだった隣のおばさんが、かぜをひいて来られなくなってしまった。そこでママァちゃんは、キャンデーを食べて、自分がママァちゃんのおばさんということにして、自分自身を応援することにした。

1971年 1月    ママァちゃん雪国のぶら子ちゃんの巻   小学一年生
雪国育ちのゾウのぶら子ちゃんの元気がない。そこでママァちゃんは、ぶら子に赤いキャンデーを食べさせ、小さくして生まれ故郷のインドへ帰してあげることにした。ママァちゃんはスチュワーデスに変身し、ぶら子と一緒にインドへやってきたママァちゃん。しかしぶら子はインドになじめず、雪国を恋しがるのだった。

1971年 2月 ママァちゃん学芸会の巻  小学一年生
ママァちゃんは、学芸会の劇で白雪姫の役をやることになった。しかし女王の役をやることになった女の子が、それをねたんで、練習と称してママァちゃんにいじわるをする。そこでママァちゃんは、女王が飲むことになっている水に青いキャンデーを溶かし、女の子をおばあさんにしてしまう。

7 ママァちゃん婦人警官の巻 (「小学一年生」版) 小学一年生 1971/03
どうしても泣きやまない赤ちゃんが、なぜ泣いているのか知りたいと思ったママァちゃんは、赤ちゃんに青いキャンデーを食べさせて大人にした。鼻に虫が入って泣いていたことがわかって、すぐに元にもどそうとするが、その子は、赤ちゃんに戻りたくないといって逃げ出してしまう。このままでは迷子になってしまうと心配したママァちゃんは、婦人警官に変身して後を追う。

8 ママァちゃんミラクル・キャンデーの巻 (「小学一年生」小学一年生 1971/04
「よいこ」版) よいこ 1971/05
小学校へ入学した新一年生の読者のために、あらためて描かれたプロローグ。交通事故にあい天国へ来てしまったママァちゃんのママは、残された幼いママァちゃんとトトオのために、神様にたのんでミラクル・キャンデーをつくってもらった。ところが、ママァちゃんがそれをうっかり学校で落とし、クラスメートや先生が食べてしまったために、大騒動となる。

9 ママァちゃん潮干狩りの巻 (「小学一年生」版) 小学一年生 1971/05
潮干狩りにやってきたママァちゃんたち。しかしママァちゃんと数人の生徒がカメを追いかけているうちに、潮が満ちてきて帰れなくなってしまった。ママァちゃんはキャンデーでカメを大人にし、それに乗って帰ろうとするのだが、カメはますます沖へ出てしまう。そこでママァちゃんは、こんどは自分でキャンデーを食べ、水泳選手になって助けを呼びにいく。

10 ママァちゃんバレリーナの巻 (「小学一年生」版) 小学一年生 1971/06
クラスメートに、バレエの発表会に出ることを自慢されたママァちゃん。しかしママのいないママァちゃんは出る
ことができない。そこでママァちゃんはキャンデーを使ってバレリーナに変身し、発表会に出て審査員を驚かす。

11 ママァちゃんおでかけの巻 (「小学一年生」版) よいこ 1971/06
メルモは、隣の家のおばあちゃんにキャンデーを食べさせ、若返ったおばあちゃんと一緒に遊園地で遊ぶ。
ところが、もとのおばあちゃんに戻ってからも、まだ遊びたりないおばあちゃんは……。

12ママァちゃん 赤ん坊になったメルモちゃんの巻 (「小学一年生」版) 小学一年生 1971/07
ママァちゃんの家の近くに、子どもを亡くして寂しがっているおばさんがいると聞いたママァちゃんは、おばさんをなぐさめようと、キャンデーを食べて赤ちゃんになり、そのおばさんに拾われる。ところが、おばさんはママァちゃんにミルクを飲ませようとして鼻に入れてしまったり、熱湯風呂に入れたりと、大変な騒ぎになってしまう。

13 ママァちゃん捨てネコの巻 (「よいこ」版) よいこ 1971/07
捨てネコの赤ちゃんたちを見つけたママァちゃんは、その中の一匹にキャンデーを食べさせて大人にし、おかあさんの代わりをさせる。ところが、これで安心と家へ帰ったところ、その大人にしたネコがやってきて、キャンデーをうばって逃げてしまった!ママァちゃんがそのネコのあとを追いかけていくと、そこには捨てネコたちの、ほんとうのお母さんがいた。

14 ママァちゃん林の妖精の巻 (「小学一年生」版) 小学一年生 1971/08
小鳥たちの住む林の木が、宅地造成のために切り倒されてしまった。それを見たママァちゃんは、キャンデーを水にとかして木にかけ、何度切られても、木を再生させる。けれども、なおも木を切ろうとする地主に、ママァちゃんは林の妖精となって、林を半分残してくれるように頼むのだった。

15 ママァちゃんテレビのディレクターの巻 (「小学一年生」版) 小学一年生 1971/09
幼稚園児の弟をいじめてばかりいるお姉ちゃん。その様子を見ていたママァちゃんは、その弟をお姉ちゃんより大きい子どもに変身させて、お姉ちゃんの後を追う。するとお姉ちゃんは、子役タレントのオーディションのために、テレビ局に入っていった。そこでママァちゃんは、テレビのディレクターに変身し、いたずらをしかけることにした。

16 ママァちゃんブルドックの巻 (「よいこ」版) よいこ 1971/09
いじめられてばかりの弱虫なブルドックの子どもを見たママァちゃんは、その小犬を、キャンデーで大人にしてあげる。ところがブルドックは、いい気になって弱いものいじめをしていたところを、野犬狩りにつかまってしまう。ママァちゃんがブルドックを追って、野犬収容所を訪れると、そこには同じように収容されている、
かわいそうな野犬たちがたくさんいた。


17 箱の中の毛虫の巻 (「小学一年生」版) 小学一年生 1971/10
乱暴な男子に対して女子が宣戦布告し、戦争をすることになった。メルモは、仲間と一緒に男子に変装し、敵陣の偵察に向かう。すると男子は、女子の陣地に、女子の大きらいな毛虫を投げ入れる作戦であることがわかった。そこでメルモは、キャンデーを使ったある名案を思いつく。

18 山火事の巻 (「よいこ」版) よいこ 1971/10
トトオとワレガラス先生が山でたき火をしていたら、火が木に燃えうつって山火事になってしまった。あわてたメルモは、赤いキャンデーを溶かした水を木にかけて、木を小さくし、うまく山火事をおさめたのだが……。

19 白鳥の巻 (「小学一年生」版) 小学一年生 1971/11
メルモと弟のトトオは、空き地で仲間とはぐれた瀕死のひな鳥を見つけた。メルモはそのひな鳥にエサを与え、キャンデーを食べさせて大人にしてみると、それは白鳥の赤ちゃんだった。ふたりは白鳥を群れへ戻してあげようと、さまざまな努力をすることになる。

20 ブラ子ちゃんのまき (「てづかマガジンれお」版) てづかマガジンれお 1971/11
雪国育ちのゾウのブラ子ちゃん。最近元気がないブラ子を見て、メルモはブラ子に赤いキャンデーを食べさせ、
小さくして生まれ故郷のインドへ連れていってあげる。ブラ子は、さっそくそこですてきなボーイフレンドに出会い、元気を取りもどした。

21 第7話 (「よいこ」版) よいこ 1971/11

22 やってきたおばさんの巻 (「小学一年生」版) 小学一年生 1971/12
ある日メルモの家へ、突然、しんせきのおばさんと名のる人物が押しかけてきて、メルモたちをコキ使う。実はおばさんは、メルモがミラクル・キャンデーを持っていることを聞きつけて、それを手に入れて若返ろうと思ってやってきたのだ。キャンデーを守り、おばさんを追い出すために、メルモとトトオはさまざまな作戦を考える。

23 第8話 (「よいこ」版) よいこ 1971/12

24 カエル天使の巻 (「小学一年生」版) 小学一年生 1972/01
子どもだけで過ごすお正月。メルモのことが心配な天国のママは、神様にお願いしてカエルの天使とネズミの天使を下界へ派遣してもらった。ところが、ネズミの天使が、メルモの目の前でノラネコにさらわれてしまった。メルモは、キャンデーを食べて大人に変身し、ネコを追いかける。

25 (無題) (「てづかマガジンれお」版) てづかマガジンれお 1972/01
メルモは、道に捨てられた赤ちゃんを見つけた。赤ちゃんにキャンデーを食べさせて大きくし、事情を聞くと、パパが会社をクビになって、この子を捨ててどこかへ行ってしまったのだという。メルモは、その子のパパの会社へ乗りこみ、社長からパパをクビにした理由を問い詰める。しかしそのころ、赤ちゃんの両親は、心中をしようとして雪山へやってきていた。

26 第9話 (「よいこ」版) よいこ 1972/01

27 第18話 (「小学一年生」版) 小学一年生 1972/02

28 メチャ子のほんとうのこころ (「てづかマガジンれお」版) てづかマガジンれお 1972/02
男まさりの女の子メチャ子は、男の子とケンカばかりしている。とくに、クラスメートのゆきおくんとは犬猿の仲だ。しかしメルモは、ゆきおくんが、ほんとうはメチャ子のことが好きだということを知って、ふたりを仲直りさせようとする。
(原作・手塚治虫、まんが・手塚プロ)

29 第10話 (「よいこ」版) よいこ 1972/02

30 第19話 (「小学一年生」版) 小学一年生 1972/03

31 ちっちゃな春みーつけた (「てづかマガジンれお」版) てづかマガジンれお 1972/03
メルモの弟のトトオは、間違ってキャンデーを食べたため、カエルになったまま戻れないでいる。寒い冬のある日。本来ならばカエルは冬眠するのだが、トトオは遊びたくてしょうがない。ワレガラス先生が作ってくれた電気服でポカポカと体が暖まったトトオは、冬眠している動物たちをむりやり起こして遊びにさそう。しかし、木の穴の中でたき火をしたために木が火事になってしまった。

(原作・手塚治虫、え・池原成利)
32 第11話 (「よいこ」版) よいこ 1972/03

33 第12話 (「よいこ」版) よいこ 1972/04


 手塚プロで秘書などをなさっていた斉藤ひろみさんが社長となって平田昭吾 手塚 卓 金田 啓治 さんなどで手塚 治虫のアシスタントの人たちで子供のための絵本や 映画の企画などをする、会社 ひろみプロを立ち上げていた。場所は手塚プロの真向かい電気屋さんの 2階にあった。そこで絵本の仕上げ(トレス、彩色)をしていた池田 径子(現片山)さんが、すぐ駆けつけて、仕上げ部門を全面的に手伝ってくれた。オープニングの花が開く作画を手塚 治虫が仕上げてきた時すぐにトレス彩色を仕上げたのも、彼女であった、同じく絵本の背景で、ひろみプロに出入りしていた、明石 貞一さんも、駆けつけてくれて、美術として参加してくれた、そして徹夜が続いた。
制作画始まると片山 秀男君と 彼の親友であった業務部の 井出 康道君が虫プロに辞表を提出して制作を手伝わせろと、駆けつけてくれた。池田さんがサイケと呼んでいた吉岡君、そしていまだに、本名を思い出せない、とてもおとなしいが、車のハンドルを握るとまるっきり性格が変わってしまい、付いたあだ名が、ヤーさんも進行として来てくれた。
制作進行
       片山 秀男君
業務部の 井出 康道君
       サイケ 吉岡
       ヤーさん
この4人が地獄のようなスケジュールの中で、ふしぎなメルモを命を削って睡眠時間平均3時間以下の状態で制作していくのであった。
 やさしいライオンで一緒に仕事をした、中村 和子さん 赤堀さん  上口さん 渡辺さん   などが手塚 先生の実験映画のために中村橋の何とか高校の近く千川通り材木屋の隣のビルにいた、中村スタジオなどと呼ばれていたようだが、前の漫画部の中村橋スタジオとはまったく別の場所で、うらの高校の体育館で、東映動画や、タツノコなど漫画映画会社の文化祭が開かれて私たちのエレキーバンドも虫プロ代表として、参加した思い出がある場所であった。まだ制作は必要としていなかったが、制作が決まればすぐ入れるようにちょくちょく遊びに行っていた。
手塚プロダクション映画制作部長 鈴木 紀男をプロデューサーとして迎え、虫プロの社長室時代から何かと面倒を見ていただいた、手塚プロ社長の島方 道年氏に助けられて、スタジオ探しから始まった。不動産屋を島方社長と一緒に回って近くで撮影出しが出来る広さの物件を探し回った。
虫プロの第5スタジオの少し先の道から少し入った所に,縫製工場として使っていた2階建ての物権を探す事が出来て、そこを借りる事に決めた。
富士見台2丁目18番の2号お肉屋さんの2階の映画制作部からの引越しが始まったが、虫プロ時代と同じでリヤカーまで利用した、ガード側の入り口は狭くて、お肉屋さんが閉まっている時間を利用して、窓から、搬出した。撮影用の準備棚は、虫プロのそれを参考にして設計して、新たに鎌田家具店に足りない動画机などと一緒に注文した。スタジオに電気が来ていなくて、東京電力に電話して、ブレーカーの黒と白、赤の線から100ボルトをとる方法を聞いて、自分で配線した。天井には、縫製用の機械につなぐための配線が天井に取り付けてあり、それを利用して、100ボルトを取った。
1回のトイレは押入れと同じ2枚のふすまの奥にあって、1畳以上の広さがあり、皆がびっくりした。1階は大きなレールつきのガラス戸8枚で広く、入ると土間になっていて、少し高めの撮影出しの部屋は板の間となっていた、
2階には畳の部屋が2部屋あり1つを編集の部屋とし、もう1つを仮眠室としたが、仮眠室を使う暇は無かった。
その編集室でまさか私が手塚治虫と徹夜で編集する羽目になるとは、夢にも思わなかった。

大阪朝日放送(ABC)系(TBS)放映
1話23分 カラー2クール26本
株式会社手塚プロダクション
1971年10月3日〜1972年3月26日
日曜18:30〜19:00


メルモ
武藤礼子
トトオ
松島みのり
タッチ
沢田和子
ワレガラス
北村弘一
ママ
北浜晴子
原案 構成 手塚 治虫
プロデューサー 鈴木 紀男
チーフ・ディレクター 永樹 凡人    正延宏三(14話から)
作画監督 手塚 治虫 正延 宏三 山本 繁
作画 山本 繁 岡田 敏靖 中村橋スタジオ(中村和子)
     タマプロダクション  スタジオジョーク永樹 凡人  スタジオテイク正延 宏三  
     スタジオビッグ  アートフレッシュ
美術 明石 貞一      門屋 達郎
背景 水野尾 純一 宮本 清司  山守 博昭 伊藤 攻洋 
アップルズ       プロベロン
コンテ校正 池原 成利
演出補佐 真佐美 ジュン
仕上げ 池田 径子(片山)
撮影 菅谷 正昭  スタジオ珊瑚礁
編集 西出 栄子  西出編集室
音響 明田川 進  グループタック
制作担当 下崎 闊
音楽 宇野 誠一郎
主題歌
「ふしぎなメルモ」 歌 出原 千花子 ヤングフレッシュ
「幸せをはこぶメルモ」 歌 桜井 妙子
以上 作詞 岩谷時子 作曲 宇野誠一郎 演奏 フールサウンズ 指揮 中村英夫
虫プロの社長を退陣した手塚治虫が、新たに興した手塚プロダクションで作られたTVシリーズ、性教育を単にセックスの話としてではなく生命の尊厳と神秘という大テーマとして取り上げています。大人になったり赤ちゃんになったりできる不思議なキャンディーを手にした少女メルモちゃんがさまざまな冒険を通して「女性」という「性」を学んで行きます。

 メルモの絵コンテ
手塚治虫のアイディアで上のような絵コンテとなった。1つのカットが1枚となり動画用紙の大きさであった。
何百枚にもなってしまうため、コピー代がかかってしまい、今まで以上に各パートへの使い回しをうまくやらねばならなかった。
2話の絵コンテだが、ママァと書いてあるが、先生が勘違いしていたのではなく、2話の頃はまだメルモという題名は決まっていなかった。
 始めはすべての絵コンテを手塚 治虫が書くつもりであったので、作画の絵が統一できて作画の人たちが喜ぶと、このアイディアーが採用されたが、手塚治虫の校閲などで時間がなくなってしまい、メリットよりもデメリットのほうが大きくなってしまった。演出家が書いた絵コンテの清書も手塚治虫がすることが不可能になってしまった。
オープニング と エンディング
 ある日いつものように30分前にスタジオへ出社すると階段の入り口のところで、手塚 治虫が悪戯っぽい目を輝かせて、私を待っていた。手には分厚い そうオーバーではなくかなりの枚数となる動画用紙を持っていた。見て見てと、パラパラと私に見せた。
昨夜雑誌を上げてから、徹夜で書き上げて、私を驚かせようと階段のところで今来るか今 来るかと私を待っていたらしい。手塚 治虫にはそんな子供じみたところも有った。オープニングの花が咲いていくところの動画は手塚 治虫が一夜にして書き上げてしまった。その後中村 和子さんが手塚先生とスケッチなどの指示によって書き上げて出来た。
エンディングは1話で手塚 治虫が書いた動画を中心に手塚 治虫と作ったが、局側からのエンディングの秒数が違っていたために、エンディングの曲が終わってからも赤ちゃんが延々とハイハイしている,間の抜けた物となってしまったが、秒数を曲に合わせ短くする事は、簡単に出来たのだが、その分、本編が長くなると、制作費が痛いので、手塚 治虫の指示でそのままとしたが直したかった。
1話 ミラクルキャンデーをどうぞ!! 1971年10月 3日  演出 手塚治虫
メルモとふたりの弟はお母さんが大好き。けれどそのお母さんが突然の交通事故で死んでしまった。お母さんは天国でひとつだけ願いを叶えてやると言われ、子どものままで生きていくのは大変だから、子どもたちを大人にして欲しいと頼んだ。神様はお母さんに二色のキャンディーを与えた。青いキャンディーを食べると十歳年を取り、赤いキャンディーを食べると十歳若返るという。母の死を悲しむメルモの前に幽霊となったお母さんが現れ、キャンディーを与えた。そのキャンディーとやさしく強い心があれば、きっと大丈夫。お母さんは弟たちの面倒をメルモに託して去っていった--。
久しぶりのテレビアニメということで 手塚 治虫は乗りに乗っていた。いろいろなアイディアを出したりこの一話では作画の非常に多く手がけている。
 特におばさんのしゃべりのシーンは手塚 治虫ならではの表情の表し方で、これがやりたかったのでは、と思えるひとつである。アフレコでも表情の面白さに、乗りに乗ってアフレコをした。         地獄の前の良い思い出

2話 ブラ子どこへ行く 1971/10/10 演出:本田元雄
動物園に行ったメルモは大好きだった子象のブラ子が雪国へと引っ越し、元気に暮らしていると飼育係から聞かされた。メルモは雪国までブラ子に逢いに行く。しかし、ブラ子は元気がない。思春期になり、ブラ子は恋人を求めていたのだった。メルモはキャンディーの魔法で大人になり、スチュワーデス試験を受けた。何のために? もちろんブラ子を恋人候補のたくさんいるアフリカに連れて行くためだ。メルモはブラ子に赤いキャンディーを与えて卵にまで戻すとアフリカへと向かうのだが・・・。

3話 男の子をやっつけろ 1971/10/17 演出:上田耕介
男の子と女の子とではどちらが偉いのか。メルモたちの教室で男子と女子がそのことで対立してしまった。メルモは上級生の女番長ナナメに相談した。ナナメはもちろん女子のほうが偉いと言って譲らず、男子から相談を受けた番長のシカクは、男に決まってると胸を張った。そのせいで男子と女子の間の対立はさらにエスカレートしてしまう。そして「どっちが偉いか勝負で決めよう」とするのだが・・・。

4話 チッチャイナ国のとりこ 1971/10/27 演出:西谷克和
メルモは若返り薬の秘密を奪おうとするチッチャイナ国の大臣に誘拐された。チッチャイナ国の王宮に捕らえられたメルモは若返りの秘密をワレガラス博士に教えろと迫る。しかしこのワレガラスは独裁体制にある国家に従うつもりのない反抗分子だった。博士はメルモに、秘密を教えると君は殺されてしまうから絶対に喋るなと言った。メルモは自分と博士を救うため、キャンディーの力で王宮から脱出するのだが、追っ手がふたりに迫ってくる--。

5話 もえる無人島 1971/10/31 演出:富野善幸
メルモとワレガラスは飛行機で逃亡していたが、その飛行機が無人島に墜落してしまう。パイロットはとりあえず食糧を確保しようと猟銃でウサギを撃った。そのとたん、メルモたちは島中の動物たちに囲まれてしまう。よく見ると動物たちはそれぞれオスとメスのひとつがいずつだった。メスウサギを殺されてしまったオスウサギはだから、ひとりぼっちになってしまったのだ。それを知り、メルモたちは動物たちに謝った。悲しみに暮れるオスウサギに同情したメルモは赤いキャンディーと青いキャンディーを同時に食べてウサギに変身し、オスウサギを慰める--。

6話 白雪姫をいじめよう 1971/11/7 演出:西谷克和
メルモは学芸会の出し物『白雪姫』で、主役の白雪姫薬に選ばれた。しかし大金持ちのニタ子も白雪姫薬を望んでいた。そのニタ子は白雪姫をいじめる継母役に決まるのだが、何とかメルモを主役の座から引きずり降ろそうと母親と共謀していろいろと策を練る。いよいよ学芸会当日。まだニタ子は主役を奪おうとあきらめていない。台本を勝手に変更して、彼女はメルモをいじめまくる。一方、母親はメルモのキャンディーを奪い「帰して欲しいなら白雪姫の役をニタ子に譲れ」と脅迫してくるのだった。

7話 とかげ館の一夜 1971/11/14 演出:正延宏三
弟のトトオがキャンディーの瓶を持ち出して悪戯を繰り返した。メルモは取り返そうとするのだが、トトオは返してくれない。そこでメルモはキャンディーで動物に変身する方法を教える。トトオが動物になっている間にキャンディーの瓶を取り戻そうと考えたのだ。さっそく動物に変身してみたトトオは、何とカエルになってしまった。メルモは困ってしまう。トトオを元に戻してやりたくてもカエルはキャンディーを食べられないし、水に溶かしてもそれを飲むことが出来ないからだ・・・。

8話 ママがかえって来た! 1971/11/21 演出:永樹凡人
キャンディーをくれたら、ママを連れて来てあげよう。メルモの家に現われたデーモンという男はそう言った。ママが帰ってきてメルモは大喜び。だけどカエルのトトオと赤ちゃんのタッチは本能的にママが偽物だと見抜いた。事実、家に帰って来たママはデーモンが操る蛇の魂を入れられた人形だった。メルモは偽者ママから逃げるのだが、蛇の魂を持つママは偽者なりにメルモたちを本気で愛し始めていた-。

9話 ビリケンまかり通る 1971/11/28 演出:大貫信夫
子犬のビリケンはいつも大人の犬たちからいじめられていた。そんなビリケンが可哀相になったメルモは青いキャンディーでビリケンを大人にしてやる。と、誰よりも大きな犬になったビリケンは他の犬たちを懲らしめ、野犬のボスとなった。それでも母犬のところに戻る時だけ赤いキャンディーで子犬に戻り甘えた。母犬は甘えん坊のビリケンを強くしようと訓練をはじめる。けれどキャンディーのパワーで強くなれることを知ってしまったビリケンは母犬に従わなくなってしまっていた-。

10話 ヘソガエルのひみつ 1971/12/5 監督:大貫信夫
トトオはカエルの姿だけど本当は人間だからおヘソがあった。そのトトオと同じヘソガエルが南の島にいると聞き、メルモたちは南の島へ行ってみる。と、その島では仮面をつけた女が若返りの薬だといって村人に花粉を配っていた。同行したワレガラス博士はその花粉が麻薬成分を持っていると見抜く。ヘソガエルのヘソもこの麻薬成分のせいでお腹に出来たイボだった。メルモたちは山頂に咲く巨大な花のおしべとめしべをくっつけることにする。受粉して種子を作らせれば花が枯れるからだ。

11話 あの子をにがすな! 1971/12/12 演出:手塚治虫
ママを轢逃げした犯人を雇っていた会社の社長がメルモの家にやって来た。母親を奪ってしまったことを深く悔いている社長はメルモたちを養子にしたいと言う。メルモたちはその社長の気持ちを受け入れ、養子になることにする。ところが引き取られた社長の家には意地悪な伯母がいて、しかも社長が密輸業者だということもわかる。社長は轢逃げの件で警察が動き始めたので、密輸のことまで嗅ぎつけられては大変と、メルモたちを養子にして警察の目をごまかそうとしていたのだ。許せない、とメルモは社長の犯罪を警察に告発しようとするのだが-。

12話(A)ひん死の白鳥 1971/12/19 演出:池原成利
公害のせいで命を奪われそうな白鳥を見かけたメルモはキャンディーで白鳥を卵にまで戻し、北の国に連れてってあげることにした。しかし途中で卵は割れてしまう。キャンディーの魔法で何とか白鳥を甦らせることはできたが、白鳥はブチのある姿になってしまった。そのブチのせいで他の白鳥たちからいじめられてしまう白鳥。けれど白鳥は自分を仲間外れにするほかの白鳥を守るため、密猟者に挑みかかっていった-。

12話(B)学園広場を守れ 1971/12/19 演出:永樹凡人
メルモのクラスにいる小森君は毎日塾に通い、家でも猛勉強を強いられているせいでダウン寸前だった。そんな小森君には子どもらしく遊ぶ時間が必要だと思ったメルモは、小森君を広場に誘った。戦争ごっこをして思いっきり楽しんだ小森君に生き生きとした輝きが戻る。それを見たメルモは意を強くして学校内にバリケードを築き、もっと子どもを遊ばせろ!と要求。子供対大人の戦いが幕を開けた-。

13話 クリスマス・メルモ 1971/12/26 演出:北川一美
もうじきクリスマスというある夜、メルモは捨て子を見つけた。キャンディーで少年にまで成長させると、赤ん坊はタダオという名で、仕事を失った両親に捨てられたのだとわかる。メルモはタダオの父親を見捨てた社長をキャンディーで老人の姿にしてしまう。社長は泣いて謝り、タダオの両親は必ず捜し出して、世話をすると約束する。その頃タダオの両親は心中しようと雪山に向かっていた-。

14話 身代りにされちゃった! 1972/1/2 脚本:松本守正 演出:富野喜幸
お正月、メルモとタッチは大人の姿になって凧上げをしていた。そこへ見知らぬ姉弟が声をかけてくる。自分たちの住んでいた高級マンションに代わりに住んでくれないか、と言ってきたのだ。メルモたちは立派なマンションに引っ越せて嬉しいと思ったが、うまい話には裏があることになっている。あの姉弟はスリで警察に追われていたのだった。マンションに踏み込んできた警察は室内に大量の財布があるのを見て、メルモとタッチを姉弟スリと間違えて逮捕しようとする。危うく逃げ出すメルモたち-。

15話 メルモと魔術師 1972/1/9 脚本:松本守正 演出:大貫信夫
魔術師のショーに引っ張り出されたメルモは魔術師のインチキに腹を立て、キャンディーの方法で逆に魔術師を驚かせた。そんなメルモの様子を見守っていた神様は、メルモがキャンディーを乱用し過ぎていると思い、少し懲らしめてやることにした。そんなことを知らないメルモのもとに例の変身マジックを教えろと魔術師が脅迫してくる。彼はタッチを誘拐していた。メルモは犬に変身してタッチを救い出すのだが、神様たちの懲らしめのため、元の姿に戻れなくなってしまった-。

16話 ぼくは人間だ! 1972/1/16 脚本:松本守正 演出:富野喜幸
小学校に通いたいカエルのトトオは、校長に入学させてほしいと頼んだ。もしカエルがテストに合格できるなら、と校長は言い、トトオはテストを受ける。しかしテストの後、校長夫人を驚かせてプールに落としてしまう。夫人は大事な指輪がなくなったと大騒ぎ。こんな騒動を引き起こした以上、学校へは行けないとトトオは家出する。死のうと思うトトオは下水に落ち、その下水で校長夫人の指輪を発見した。

17話 ひとりぼっちのジャングル 1972/1/23 脚本:松本守正 演出:大貫信夫
人間の姿に戻ったトトオを連れてメルモは広い家の広い庭に入りこんで遊んでいた。しかし防犯カメラに発見され、この家にたったひとりで暮らす老人に怒られる。翌日、老人は子供たちが庭に入りこんで迷惑だと苦情を言いに学校へやってくる。その時学内放送を担当していたメルモは老女役の声を出すため、キャンディーで老女の姿になっていた。そんなメルモの声を聞いて老人はハッとなる。死んだ奥さんにそっくりの声だったのだ。老人の孤独を知ったメルモは老女に変身して例の家を訪ねるのだが-。

18話 3650日の恐怖 1972/1/30 脚本:松本守正 演出:本田元雄
10億円の金塊を盗んだ強盗兄弟がメルモの家に逃げ込み、メルモたちを人質にして立てこもった。が、彼らは銃を暴発させて失神してしまう。失神したまま目を覚まさないので金塊のありかを白状させることが出来ずに困り果てる警察。メルモはキャンディーで大人になり、目を覚ました強盗に10年の歳月が流れたと思い込ませた。そうすれば慌てて金塊を取りに行くだろうと思ったのだ。そしてしかし強盗たちは10年も経ってしまったのならもう妹は死んでしまったろうと嘆き悲しみ始めた。彼らは病気の妹の手術費用を稼ぐために、強盗をしたのだった-。

19話 メルモの初恋 1972/2/6 脚本:せき・らん 演出:古沢日出夫
登校途中、不良グループにからまれているメルモを救ってくれた男性は、新任の野沢先生だった。メルモは野沢先生をいっぺんで好きになり、先生との結婚を夢見たりする。キャンディーで大人になり、メルモの姉と名乗ってデートに誘うメルモ。しかしデートの最中に野沢先生は近々結婚するんだと告げた。ショックを受けたメルモは翌日、学校を早退してしまうのだが・・・。

20話 すて猫トラちゃん 1972/2/13 脚本:松本守正 演出:正延宏三
港で輸出されてきたトラが逃げ出した。作業員たちは慌ててトラを銃で撃つ。その傷ついたトラと出会ったメルモは、このトラが出産したばかりだと知る。自分の命と引き換えにして子供を産んだトラに、子トラを託されたメルモは家へと子トラを連れ帰る。けれど、いたずら好きの子トラは青いキャンディーを食べて成長すると街で暴れ回ってしまい、警察隊に包囲された。メルモは子トラを救うために走るのだが・・・。

21話 姉ちゃんなんて大嫌い 1972/2/20 脚本:柴山達雄 演出:大貫信夫
タッチに母乳をやろうと思い立ち、メルモは大人の体になって乳を与えようとする。けれど、母乳は出ない。ワレガラスは妊娠してホルモンが作られないと母乳は出ないのだと説明し、体のことを思うならむやみにキャンディーを使うなと注意した。だからトトオの父兄参観にも子供の姿のままで出席したのだが、そのせいでトトオを怒らせてしまう。家を飛び出したトトオは何者かに誘拐されてしまう。脅迫状を見てメルモはワレガラスに助けを求めた-。

22話 わたし求婚されちゃったァ!! 1972/2/27 演出:富野喜幸
死んだ母親を恋しがるトトオのため、メルモは母親の姿となってトトオを慰めた。そのメルモを見て番長の昭吾は一目惚れし、結婚して欲しいといってきた。ワレガラスに相談すると博士は結婚とは何かを説明する。それを聞いて軽々しく結婚は出来ないと思ったメルモは難題を吹っかけて昭吾に結婚をあきらめさせようとする。けれど、あきらめるどころか昭吾はハリキってしまう。夢中で頑張る昭吾の姿にメルモの心は揺れ、ついに昭吾との結婚を決意するのだが・・・。

23話 光と闇と愛 1972/3/5 脚本:松本守正 演出:西谷克和
鍾乳洞で雨宿りをするメルモとワレガラスは、同じ鍾乳洞に隠れている津村と千代子という恋人たちと出会った。ふたりは駆け落ちしてきたらしい。そこへ千代子の父親が飛びこんできて「娘と別れろ」と銃で脅かして津村に迫る。しかし首を縦に振らない津村に業を煮やし、父親は銃を天井に向けて発砲した。その衝撃で天井が崩れ、メルモたちは津村たちともども鍾乳洞の中に閉じ込められてしまうー。

24話 恋人がいっぱい 1972/3/12 脚本:松本守正 演出:池原成利
メルモは三人の男性から恋を打ち明けられた。一朗・二郎・三郎という名のその三人は偶然にも三兄弟だった。三兄弟は自分こそメルモの恋人にふさわしいとケンカをはじめてしまう。困り果てたメルモは、弟のタッチを最初に笑わせた人と付き合うと言ってしまう。そしてメルモとタッチは三兄弟と共に海へドライブに出かけるのだが・・・。

25話 豪傑赤ちゃんに泣く! 1972/3/19 脚本:柴山達雄 演出:本田元雄
メルモの恋人となったのは二郎だった。二郎は空手の心得があり、道場の先生のおかげで強くなれたと語る。空手に興味を持ったメルモがその道場を訪ねてみると、柳田という師範はまさに豪傑であった。しかし家に帰ればその柳田も女家族に囲まれて肩身の狭い想いをしていた。だが、妊娠中の妻が今度こそ男の子を産んでくれると柳田は祈るような思いで赤ちゃん誕生を待っていた。ワレガラスはメルモに妊娠のメカニズムを話し、男女を産み分けることは出来ないと語る。メルモはいつしか自分はどんな赤ちゃんを産むのかしら、と考えるのだった-。

26話 さよならメルモ 1972/3/26 脚本:せき・ちん 演出:大貫信夫
ワレガラスが祖国へ帰ることになり、彼はメルモたちに一緒に来ないかと誘った。子供たち三人で暮らさせるのが心配だったのだ。しかしメルモはすぐには返事ができない。一方、二郎の母親から弟たちを連れてこの家に来なさいと誘われた。考えた末、メルモは二郎の家にお世話になることに決めた。ワレガラスは二郎にメルモたちのことをよろしく頼むと告げて国へ帰っていく。それから15年。メルモは二郎との間に女の子をもうけた。ある日、娘が青いキャンディーを食べて大人になる。その体に今一度メルモに逢いたいと願っていた母親の霊が宿った。メルモはママと再会した。一瞬の、しかし、忘れられない一時をメルモはママと過ごす。やがてママは去っていき、メルモの前では娘が微笑んでいた-。
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トレジャーブック
更新記録
2021.05.15 トレジャーブック
2005.09.15 パイロットフィルムのページを追加
2005.04.23 絵などを入れる
2005.01.07 ページのレイアウト
2004.08.10 簡単なページを作る



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