真佐美ジュン

            ワンダー君の初夢宇宙旅行
 完全版16mm が監督の家で発見された、
 

2016.04.15

 

情報番組

「ワンダーくん」ついに完全版を発掘!

去年9月に放送、大きな反響をいただいた金曜eye『幻の名作 発掘大作戦!』。実は先月下旬の深夜、
全国に向けて再放送していたのをご存知ですか?…といっても今回のニュースは再放送の話題ではありません。

今週は、番組で紹介した発掘の“その後”のビックリ最新情報をお伝えします!
それは…

手塚治虫さんが手がけたアニメ「ワンダーくんの初夢宇宙旅行」、 なんと“完全版”が見つかったのです!

1969(昭和44)年お正月に放送の、アニメと実写を合成した実験的な作品「ワンダーくんの初夢宇宙旅行」。

『幻の名作 発掘大作戦!』では、音声の入っていない「ワンダーくん」のフィルムが発掘されたことを紹介。
当時のスタッフが集まり、映像に合わせた音声を再び吹き込み“2015年版ワンダーくん”を作ろう!という企画でした。

47年前もワンダーくんを担当した声優の三輪勝恵さん、そして少年の声は女優の清水富美加さんがアテレコ。
完成した“2015年版”を番組の中で紹介すると同時に、このホームページで動画を公開!
これまた大きな反響をいただきました。
動画はこちら!

さてさて、各方面をいくら探しまわっても見つからなかった、1969年放送の音が入っている“完全版”
発掘されたフィルムは、こちらです!!

ジャ、ジャーン!ケースには「虫プロ ワンダー君」と書かれています。
“虫プロ”とは手塚治虫さんが設立したアニメーション制作会社。
「鉄腕アトム」を作ったのも虫プロです。

中に入っていたのは16ミリフィルム。取り出して見てみると…

フィルムの左端に縦につながるギザギザが分かりますでしょうか?
音声トラックと呼ばれる部分で、ここに47年前に放送された音声がしっかりと残されていました!

もちろん映像自体は『幻の名作 発掘大作戦!』で紹介したものと同じです。
気になるのは音声!スタッフの皆さんの記憶に頼って再現した“2015年版”の音声が
、この完全版とどんな風に似ていて、どんな風に違うのでしょうか??

実際に聞きくらべてみました!そして分かったことは…

★47年たっても変わらない三輪さんの声!
可愛らしい声はもちろん、ワンダーくんのキャラクターも覚えていたかのようにそっくりなのです。
声優の皆さんは様々な声を使い分けていろいろなキャラクターを演じますが、
“完全版”と“2015年版”のワンダーくんを演じる三輪さんの声は驚くほど同じでした!

さらに清水富美加さんのアテレコの素晴らしさが印象的!

アテレコは初めてと話していた清水富美加さんですが、なんのなんの、47年前に演じていた少年『太郎くん』以上に
いきいきと宇宙を旅する男の子のドキドキ、ワクワクした気持ちを表現してくれていました!

★効果音に時代を感じる?!
音が何も無い映像にイメージで効果音を付ける仕事を“音響効果”といいます。
この仕事はセンスや才能が大切だとつくづく感じます。
(私に全くセンスが無いからでしょうか…)

“2015年版”に効果音を付けたのは当時のスタッフでは無く、今回初めて映像を見た若い音響効果担当の女性です。

完成した作品を聞きくらべて感じたのは、特にBGMのように流れる音楽の選曲には
時代を感じさせる違いがあるということです。
言葉で説明するのは難しいのですが、「昭和」と「平成」の違いとでも表現すれば良いでしょうか…。

そうそう“完全版”には主題歌も残されていて、こちらも「昭和」のイメージです。

逆にロケットが飛んだり、サイレンのようないわゆる“効果音”は昔も今も
似た音を使っているケースが多いことに気付きました。

特に月で野球をするシーン。

重力が地球の6分の1のため、選手が走る時には滞空時間が長く、まるで飛んでいるように描かれています。
この時の音は“完全版”“2015年版”ともに「ぽよ〜ん、ぽよ〜ん」とほぼ同じような効果音が付いていました。

47年を経ての音の競演はちょっと不思議で、こんな珍しい体験が出来たことに感謝、感謝です!さて
、大事なことを忘れていました…

では、いったいどこからフィルムは発掘されたの??

最後に一番気になる秘密を明かしましょう。
実は、このフィルムを持っていたのは“2015年版”の制作にも関わってくださった監督の杉山卓さんです!

ずっと鉄腕アトムの第1回が記録されているフィルムだと思い込んでいた押入れの奥のフィルムケースが、
なんとワンダーくんの音入り完全版フィルムだったのだそうです。

杉山さん「いやぁ、ごめんなさい。まさか自分の家にあるとは思いもしませんでした。
自分自身が驚きまして、申し訳ないような気がします…

でも、気付かなかったおかげで“2015年版”が制作出来て良かったです
。三輪さんの変わらない声、清水さんの素晴らしいアテレコ、そして最新の技術で付けた効果音。
完成度が高くなってリメイクの方が良くなっちゃいました(笑)」

杉山さん、貴重なフィルムを探し出して下さり、ありがとうございました。
発掘された“完全版”、そしてリメイクされた“2015年版”、
皆さんにもいつか是非聞きくらべてほしいと思っています!

https://www.nhk.or.jp/archives/hakkutsu/news/detail102.html より 
 * フィルムケースに巻数、全2巻 第1-2巻 とあるのは、35mmフィルムで撮影されているため、
  虫プロでは、画質をよくするため35mmで撮影、16mmに縮小しておりました、
フィルムは、イーストマンを使用してました。
 当時杉山 卓さんは、卓プロでしたので、完成したフイルムを収めたあ記憶があって、問い合わせしたのですが、
 覚えておらず、私の、ラッシュプリントだけとなってしまいましたが、やはりありました。
 35mmのフイルムも発見できれば、きれいな画像が、見られるのですが、
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